さよなら、ダナン(11月9日の話の後半)
11月9日(土)の午後。
ダナンのいつもの日本食「北国」に別れを告げ、、、ようとしていたら、日本語−介護クラスの3期生から電話が入った。
「先生、いつまでダナンにいますか?」「あと、2時間です」「今どこですか?」「もうすぐ空港へ行きます」「私たちは空港へ行きます」
まあ、断る理由もないのだが、雨風が強くなっているので、
「台風が来ているから、危ないよ。来ないで良いよ。ありがとう」
「でも私たちは、先生に会いたいです」
と言うわけで、時折激しく雨が降るなか、タクシーで空港へと向かった。
現れた学生は二人。実は二人とも直接EPAには参加せず、日本語能力試験N2合格を目指してブラッシュアップしながら、日本での介護研修にも参加して、自己の進路を決めていこうという、いわば「慎重路線」に乗ったわけだ。
とにかく、チェックインを終えてからお茶でも飲みながら話そう、、、となったのだが、本日のダナン国際空港、とにかく混んでいる。
考えてみれば極当たり前の話しで、大型台風接近、それに既にフィリピンの惨状がベトナムでも報道されており、最接近と考えられる明日を前にダナンを脱出しようとする観光客らが、集結しているのであった。
webチェックインの際に座席が指定できなかったのは、どうやらGLP(ベトナム航空のマイレージ)会員を優先的に割り振っておき、押し寄せてくるであろうキャンセル待ちの客に備えようと、そう言うわけだったんですな。
二人と珈琲飲みながら日本語で話していると、日本人のカップルが「あの、日本人の方ですか?台風の情報がわかったら、教えて頂けませんか?」と。
とりあえず、二人がベトナム人で、まだ日本語の勉強を始めて1年3ヶ月だと知って驚いていたが、そのカップルの話を聞いて僕らも驚く。
どうやら、200人近い人たちがキャンセル待ちしているらしい。そのカップルさんたちも、最終便の予定を19時過ぎの便に変更できただけで、さてどうしましょう?状態。
「東の方に逸れそうだという情報と、スピードが上がっているので、今夜来るかもと言う情報があって、、、」とiPadで天気図を見ながら情報提供。でも、お元気な二人、「時間があるので、市内を観光します」と言って出て行った。
「大人しくしておいた方が良いですよ」と忠告したんだけどな。
さて、学生二人からは、それぞれに期待と不安とを打ち明けられたが、既に指導してくださっている先生がいるのだから、僕から具体的なアドバイスはしなかった。
まあ、考えてみれば、日本語の力としてはやや劣るものの、僕の指導に忠実に着いてきたのはこの二人だよなあと、確かに感慨深いものはある。
出発直前になって、鞄の中から「ビール2本」のお土産が出てきたのだが、セキュリティチェックであけるか、捨てるかさせられるので、、、、
1本を僕が飲み、1本は二人の部屋へ。どうしても辛くなったり、寂しくなったり、嫌なことがあって僕のことを思い出したら、二人で飲みなさいということにした。
どうしても離れたがらない二人を、二人一度に抱きしめて、、、、この二人、別々に何かやると、嫉妬するんだよね。さっき写真を撮ったときも、同じ構図、ポーズじゃ嫌だと(笑)
ここで初めて感傷的な気分になった。
お互いが見えなくなるその瞬間まで、二人はずっと手を振っていた。
ハノイ行きはオンタイムで飛ぶようだ。無事にハノイまで恃みますよ。
いよいよハノイの紀伊で一献の後、東京へ戻ります。
このブログも、最終章が近づいてきました。
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