最終回は大晦日《副題:3年間、ありがとう》

最終回に、ようやく実際の日付とブログの内容が一致した。
本日は1月30日(木)旧暦では大晦日である。明日は新年。

Chúc mừng năm mới.

ベトナムの皆様、新年おめでとうございます。

おっと、喪中だった(笑)

さて、明日は東京都立看護専門学校の一般入試の2次試験。面接試験の日である。
ここ数日、面接対策の授業やら、模擬面接やらで、けっこう忙しかったのだが、これで一段落。来週からは中3生の高校受験ラストスパートのみなので、楽なんだけど

僕は授業やってる方が気分良いので、少しの間寂しい時期となる。

看護受験の指導は、ひとりひとりの人生と向き合うことになる。時には深い事情を知ることとなり、戸惑うこともあるけれども、共に悩み、考えることで人生の岐路を通過していく支えとなったり、きっかけとなることができるのは、僕は楽しいし、嬉しいことも多い。

あとは、受験生ひとり一人が、自分の生きていく道に確実に進んで行ってくれることを願うばかりである。

ダナンから帰ってきて、9月からの学年途中に横入りした、古巣の予備校に戻ってきて、良かったと心から思う。


この時期、以前はベトナム人看護師養成支援事業(通称ベト看)の学生たちの看護学校受験と、予備校の授業と、高校の非常勤の授業が入り乱れて、もう大騒ぎの時期だった。
東京・代々木のオリンピック記念青少年センター(通称オリセン)での合宿勉強会が、一年の締めくくりとなる一大イベントだった。

ベト看の一定の成功が、インドネシア・フィリピンのEPAの流れを作り、ダナンのベトナム人医療福祉人材育成プロジェクトの動きが、ベトナムEPAを加速させたのは紛れもない事実。その二つの事業に、主体的に関わることができたことは、心から誇りに思うし、一生忘れ得ぬ思い出である。

全てのことが初体験の手探り状態ではあったけれど、夢中で走ってきた結果がもうすぐ結実する。ベトナムEPAの第1バッジも、もうすぐ日本へやって来る。もちろん、ダナンで教えた1期生、2期生もその中に入っている。

彼ら、彼女らが、きっとインドネシア・フィリピンとはまた違った結果を出してくれると思うし、またそうなってくれないとね(笑)


東京・高円寺にある母校の予備校(3年浪人し、学部1年の12月から教壇に立った予備校)で、17年前、たったひとりの女子高生と、親友の数学の先生と、たった3人で作った看護受験コースが全ての発端だった。彼女はもう35歳になっている。

その看護系受験コースが軌道に乗ってきた年に出会ったのが、ベトナム人看護師養成支援事業であった。

もし、彼女と出会っていなかったら、僕はベトナムとは出会っていなかった。
手前味噌ではあるが、もし彼女に出会っていなかったら、ベト看はどうなっていただろう。
外国人看護師がどうなっていたか、EPAでの看護師・介護士は誕生していただろうか。

そう考えてみると、ずいぶんと壮大な夢を追っかけてきたのかもしれない。

介護が必要な高齢者である父親を施設に託して、異国で介護の心を教えると言う、何とも矛盾した3年間ではあった。父は常々「息子の邪魔をしたくない」「僕の息子は、今、ベトナムでとても大切な仕事をしているんです」と語っていたらしい。その父の言葉に甘えてしまったが、看取ることができたことは、良かったと思う。


ダナンでの3年間、ここまでの経験と多少の知識を駆使して、工夫しながらの悪戦苦闘ではあったけれど、熱心な学生たちに囲まれて、幸せでした。

まだやり残したこと、心残りなこともありますが、人生の中でひとつの目標としていた、大学の教壇に立つこともできたので、これにて僕のダナン日本語教師生活、完結といたします。


大切な新規事業の黎明期を3年も託してくださった、社会福祉法人千寿会の皆様。
ベトナムへの道を付けてくださった、公私ともにご支援頂いた、NPO法人AHPネットワークスの皆様。
たったひとりの外国人専任教師を支援してくださった、ダナン医薬技術大学の皆様。
日本語教育を実践する上で、様々な示唆をくださった、先輩日本語教師の皆様。
ダナンの先任駐在員の皆様。

日本食レストラン「北国」&EENAホテルの皆様。

お世話になったみなさま、心より感謝申し上げます。


3年間、のべ100人近い、ダナン医薬技術大学日本語−介護クラスの学生たち。ベトナム介護の先駆者として、自信を持って前に進んでください。
あなたたちひとり一人の努力に、心から敬意を表します。

このブログは、この記事をもって最終更新といたします。
明日からは板を換えて、「努君的徒然草2014」として再出発します。
http://shibasen.hatenablog.com/

最後に、3年間も待っていてくれた愛しき人へ
「ただ今」「ありがとう」

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