「高齢化社会」に突入したベトナムで、介護を学ぶ、あなたたちへ

先日、ベトナムの2012年の人口動態が発表され、
総人口が8853万人
高齢化率(総人口中の65歳以上の人の割合)が7.1%と発表された。

ベトナムの新聞等のニュースを日本語で配信してくれるVIET JOのサイトにこの記事が掲載されたので、早速、日本語−介護クラスの授業で教材として使ってみたのだ。
日本語の勉強を始めて9か月が経過した3期生たちは、7月7日の日本語能力試験が終わると、いよいよ日本語で介護を学ぶ準備を本格化させる。
既に簡単な介護用語の導入は始めているが、「なぜ介護を学ぶのか」を考えるには格好の教材となった。

高齢化率、7.1%。去年の統計で、ベトナムも「高齢化社会」に突入したことになる。
今後、「高齢社会」(高齢化率14%以上)に達するまで、世界最速だった日本の24年、日本を上回ったタイを抜いて、ベトナムの高齢化の進行が最短と言われている。
わずか18年という推計もある。

ベトナムの場合、男性は60歳、女性は55歳が定年だから、実質的な高齢化はもっと早く進んでいることになる。


仮に18年として、自分の今の年齢に18を足すと何歳になる?
ご両親の年齢に、18を足すと何歳?

つまり「高齢化社会」から「高齢社会」に突入するときの「高齢者」は、あなたたちのご両親の世代
その時の、介護や老年看護の担い手は、あなたたち。

ベトナムの人口ピラミッドを見ると、25歳前後、つまりあなたたちの世代が突出して多い。
言い換えれば、その後の世代は少子化傾向の加速も有り、高齢化は一気に進む。
あなたたちが頑張らなくては、一番困るのはあなたたちなのだ。

ハノイの郊外では、昨年末から「EPA人自然の移動」で看護職、介護職として日本での就労を目指すベトナム人の若者が日本語を学んでいる。本クラスの1期生、2期生の一部も参加しているわけであるが、
ベトナムにはまだ介護の概念が確立していないので、「まだ見ぬ介護」の状態。「介護とは何ぞや」という問いかけも解決できないまま、事前研修に者も多いであろう中で、
本クラスの学生は、EPAに先行して日本語で介護を学び、日本の特別養護老人ホームやデイケアセンターで、実際に介護の現場に触れた経験を持っている。

この経験を活かさない手はないだろう。

受け身の姿勢では、ダメだ。
介護を学び、介護を知り、実践し、「ベトナムの介護」を確立していくのは、日本人でも、ベトナム政府でも、保健省でも、偉い人でもない。
あなたたちだ。

日本語能力試験まで、40日を切った。
今は「N2」「N3」合格へ向けて、日本語の学習で精一杯であろう。
それでも、8月から3か月の介護課程は、この1年3か月の学びの集大成である。これからが本番だ。

介護課程修了後にEPAに参加するにせよ、ベトナム国内で看護職に就くにせよ、ベトナムの介護はあなたたちの双肩にかかっている。
最後まであきらめず、好奇心と情熱と夢を持って取り組んで欲しい。

「超高齢社会」に突入する時の「高齢者」は、あなたたち自身なのだから。


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